Claude Codeを「チャットするターミナル」として使っている人と、コマンドを使い分けている人では、同じ料金で得られる仕事量がまるで違う。会話の圧縮、過去への巻き戻し、並列エージェント、定期実行——これらは全部、スラッシュ1文字から始まるコマンドに隠されている。
この記事は、公式ドキュメント(2026年7月時点・v2.1系)を基にしたコマンドの網羅リファレンスだ。ブックマークして、必要なときに戻ってきてほしい。厳選して深掘りした「まず覚える3つ」や「意外と知らない3選」の親ページにあたる。
スラッシュコマンド全体マップ
まずは日常の中心になる「セッション管理」と「モデル操作」から。太字は筆者が毎日使うものだ。
| コマンド | 何をするか |
|---|---|
| /clear | まっさらな会話を開始(前の会話は/resumeで戻れる) |
| /resume | 過去のセッション一覧から復帰 |
| /compact | 会話履歴を要約して圧縮(長丁場の必須技) |
| /context | コンテキスト使用量を色付きで可視化 |
| /init | プロジェクトの説明書CLAUDE.mdを自動生成 |
| /memory | CLAUDE.md(記憶ファイル)を編集 |
| /add-dir | 参照できるフォルダを追加 |
| /cd | 作業ディレクトリを移動 |
| /model | モデルを切り替え(Opus/Sonnet/Haiku等) |
| /effort | 思考の深さを調整(low〜max) |
| /fast | 速度優先モードのオン/オフ |
| /usage・/cost | トークン使用量とコストを表示 |
次が、書いたコードの品質を守る「レビュー系」と、Claude Codeを本領発揮させる「並列・自動化系」。2026年のアップデートの主戦場はここだ。
| コマンド | 何をするか |
|---|---|
| /code-review | 未コミットの差分をバグ観点でレビュー(–fixで自動修正) |
| /security-review | 差分をセキュリティ観点で検査 |
| /simplify | 動くコードをより簡潔に磨く |
| /diff | 変更内容を対話的に確認 |
| /rewind | チェックポイントへ巻き戻し(コードも会話も) |
| /goal | 「テストが通るまで」など達成条件を設定して自走させる → 詳解 |
| /loop | 一定間隔で同じ指示を繰り返す(2026年追加) |
| /schedule | cron的な定期実行タスクを登録(2026年追加) |
| /fork | 会話を丸ごとコピーして裏で並走(2026年追加) |
| /subtask | セッション内にサブエージェントを起動(2026年追加) |
| /background | いまの作業を裏に回して手元を空ける |
| /tasks | 裏で動くタスク・エージェントの一覧 |
| コマンド | 何をするか |
|---|---|
| /config | 設定パネル(テーマ・エディタモード等) |
| /permissions | 何を許可なしで実行させるかのルール設定 |
| /mcp | MCPサーバー(外部ツール連携)の管理 |
| /hooks | 処理の前後に自動で挟む動作の設定 |
| /doctor | 環境の健康診断と修復 |
| /export | 会話をテキストファイルに書き出し |
| /copy | 直前の回答をクリップボードへ |
| /btw | 履歴に残さない「ついで質問」(低コスト) |
| /help | コマンド一覧を表示(まずこれ) |
| /feedback | 不具合をコンテキスト付きで報告 |
「/」以外の3つの記号が仕事を速くする
スラッシュと並んで覚えたいのが、入力欄で使える3つの記号だ。「!」を行頭に付けるとシェルコマンドを直接実行できる(! npm test)。「@」はファイル名の補完付き参照で、@src/index.ts を直してのように使う。そして空の入力欄で「?」を押すと、ショートカット一覧がその場に出る。
キーボード操作は数十種類あるが、体感を変えるのは4つだけ。Shift+Tab(権限モードの切り替え——計画だけ立てるPlanモードが便利)、Esc(作業の中断)、Ctrl+O(ツール実行の詳細ログ表示)、Ctrl+R(過去の入力を検索)。ここまでで日常操作の9割はカバーできる。
code.claude.com Claude Code 公式CLIリファレンス 一次情報。コマンド・フラグ・ショートカットの正典。仕様は更新が速いので迷ったらここ。コマンドは「自作」できる——上級者への近道
実は、この一覧の先がある。.claude/skills/フォルダにMarkdownで手順書を置くと、自分だけのスラッシュコマンドになる。「/deploy と打ったらテスト→ビルド→デプロイまで」のような定型作業の圧縮だ。当サイトの記事執筆も、この仕組みで動いている。人気スキルの実測ランキングは「Claude Skillsが16万スター」で書いた。
起動時のフラグも2つだけ紹介しておく。claude -cは「さっきの続きから」、claude -p "質問"は「答えだけもらってすぐ終了」。シェルスクリプトにAIを一行混ぜられる後者は、自動化の入口として覚えておいて損はない。
メニューを知らないレストランでは注文できない
Claude Codeのコマンド群は、いわば厨房への注文票だ。会話だけでも料理は出てくるが、メニューを知っている客は、同じ時間で倍の皿を並べられる。まずは今日、/compactと/rewindの2つから使ってみてほしい。「長い作業が重くなったら圧縮」「失敗したら巻き戻し」——この2つを覚えた瞬間、Claude Codeは「壊すのが怖い道具」から「何度でもやり直せる道具」に変わる。
出典: Claude Code公式「Slash commands」 / 同「CLI reference」 / 同「Interactive mode」。2026年7月20日時点(v2.1系)。コマンドはバージョンで増減するため、手元の/helpも併用を。




