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Claude Skillsが16万スター | 人気スキル実測ランキングと「36%に欠陥」の現実

更新: 2026年7月18日

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開かれたレシピ本(Skills=AIに渡す手順書のイメージ)

妙な逆転が起きている。Anthropicの公式スキル集リポジトリ「anthropics/skills」のGitHubスターは160,025。本体であるClaude Code(137,249)を、公開9ヶ月で追い抜いた(2026年7月10日、筆者実測)。

いまAI界隈で伸びているのは「AIそのもの」ではなく、「AIへの仕事の教え方」だ。この記事ではClaude Skillsの人気スキル集を実測ランキングで整理し、あわせて「36.82%に欠陥」という不都合な監査結果も紹介する。

公式スキル集が「本体」を追い抜いた

Agent Skillsが発表されたのは2025年10月16日。Claude.aiとClaude Code、APIで同時に使えるようになった。それから9ヶ月、注目度は数字が物語る。

anthropics/skills(公式スキル集)160,025
anthropics/claude-code(本体)137,249
ComposioHQ/awesome-claude-skills67,371
alirezarezvani/claude-skills21,995

図: GitHubスター数の比較(2026年7月10日時点・GitHub APIで筆者実測)

道具そのものより、道具の使い方集の方が人気になる。料理に例えるなら、高級な包丁より「プロのレシピ本」に人が殺到している状態だ。AIの性能競争が一段落し、「何をさせるか」の勝負に移ったことを示す象徴的な逆転だと言える。

Skillsの正体は「手順書の入ったフォルダ」

仕組みは拍子抜けするほど単純だ。スキルとは、手順書と道具を入れたフォルダのこと。その入り口が「SKILL.md」というテキストファイルになっている。

INPUT「PowerPointの資料を作って」と頼む
PROCESSClaudeが関連するSKILL.mdだけを読み込む全部は読まない。必要な手順書を必要なときだけ開く(段階的開示)
OUTPUT手順書どおりの品質で仕上がる

図: Skillsは「必要なときだけ開くマニュアル棚」として働く

公式リポジトリに収録されたスキルは17個。Word・PDF・PowerPoint・Excelを扱う「ドキュメント系4種」が看板で、ほかにデザイン系や、スキル自体を作ってくれる「skill-creator」などが並ぶ。

そして2025年12月18日、Anthropicはこの仕様をオープン標準として公開した。共通規格を無償で配り、業界のインフラを握る。前回書いたMCPサーバーランキングで見た戦略の、きれいな再演だ。

claude.com Introducing Agent Skills Agent Skillsを発表した公式ブログ(2025年10月16日)。SKILL.mdの仕組みと対応環境が一次情報で読める。

コミュニティのスキル集、実測トップ10

ひとつ正直に断っておくと、「pdfスキルとExcelスキルどちらが人気か」という個別の統計は公式に存在しない。スターはリポジトリ単位でしか付かないからだ。そこでこの記事では、コミュニティのスキル集リポジトリをスター数で並べた。

順位スキル集スター数特徴
1ComposioHQ/awesome-claude-skills67,371定番の総合カタログ
2alirezarezvani/claude-skills21,995330以上のスキルを収録
3travisvn/awesome-claude-skills14,050発表当日に誕生した老舗
4Jeffallan/claude-skills10,507開発者向け66種に特化
5BehiSecc/awesome-claude-skills9,750厳選キュレーション型
6jeremylongshore/claude-code-plugins-plus-skills2,4932,810スキルの物量型
7tradermonty/claude-trading-skills2,332株式トレード特化
8mrgoonie/claudekit-skills2,176開発キット同梱型
9bergside/awesome-design-skills1,708デザイン特化で急伸中
10simonw/claude-skills927公式スキルの中身を解剖
表: Claude Skills関連リポジトリのスター数(2026年7月10日、GitHub APIで筆者実測)

作成日を見ると面白いことが分かる。上位リポジトリの多くは、発表からわずか1週間以内(2025年10月16日〜23日)に生まれた。テーマ特化型では株式トレード用が2,332、2026年3月生まれのデザイン特化が1,708と、すみ分けも進んでいる。

3,984個を調べたら36.82%に欠陥があった

ここからが本記事でいちばん伝えたい話だ。セキュリティ企業Snykが2026年2月、スキル配布サイトに登録された約3,984スキルを監査した。結果は、36.82%(1,467件)に少なくとも1つの欠陥。うち76件からは、パスワードを盗む・外部から遠隔操作するといった、確認済みの悪意あるコードが見つかった。

SKILL.mdはただの文章ファイルに見える。だがClaudeはその指示に従って実際にコマンドを動かせるため、「Markdown3行がシェルへの入り口になり得る」とSnykは警告している。手順書のふりをした、悪い手順書が混ざっているわけだ。

snyk.io ToxicSkills: Malicious AI Agent Skills 約3,984スキルを実際にスキャンしたSnykの監査レポート。数字の出どころとなる一次情報。

野良スキルは「成分表示」を読んでから

筆者は、Skillsの本命は「会社や個人が自分用に書く手順書」であって、配布サイトから拾い集めるものではないと見ている。フリマで買った調味料をそのまま口に入れる人はいない。野良スキルも同じで、成分表示——つまりSKILL.mdの中身——を読んでから使うのが最低限の作法だ。

幸い、スキルはただのテキストなので、開けば読める。まずは公式17個から試し、足りない分は「skill-creator」で自作する。この順番なら危険はほぼない。Claude Code側の環境を整えたい人は、過去記事「Claude Codeの/checkupとは」もあわせてどうぞ。


出典: Anthropic「Introducing Agent Skills」 / Agent Skills(オープン標準仕様) / Snyk「ToxicSkills」監査(2026年2月) / スター数はGitHub APIによる筆者実測(2026年7月10日時点)

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