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AOAI・Bedrock・Vertex AIどれを選ぶ? | 三大クラウドAI基盤の違いを一枚で

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飛行機の窓から見える雲

会社でAIを使うとき、実は「どのモデルが賢いか」より先に決まってしまう問いがある。「どのクラウドで動かすか」だ。Azure OpenAI(AOAI)、Amazon Bedrock、Google Vertex AI——三大クラウドのAI基盤は、名前は並列でも設計思想がまるで違う。

この記事は、3つを「何が違い、誰がどれを選ぶべきか」で整理する比較ガイドだ。結論はシンプルで、勝敗ではなく相性の問題である。自社の状況を3つの質問に当てはめれば、答えはほぼ自動的に決まる。

  • AOAI: OpenAIモデル(GPT系)の専属窓口+Microsoftの企業統制。M365/Teamsの会社なら本命。
  • Bedrock: Claude・Llama・Mistralなど多社モデルを1つのAPIで。AWS漬けの会社の選択肢。
  • Vertex AI: Gemini独占+データ分析基盤との一体感。BigQuery中心のデータ企業向き。

三者三様の設計思想を一枚で

Azure OpenAIAmazon BedrockVertex AI
使えるモデルOpenAI系のみ(専属)Claude/Llama/Mistral等 多社Gemini(独占)+Model Garden
強みM365/Entra ID統合・統制モデルの乗り換え自由度データ分析・ML基盤との一体化
課金の癖トークン+専用容量(PTU)推論+ガードレール等が別建てモデル+周辺GCPサービス
エージェント機能Azure AI Agent ServiceBedrock AgentsVertex AI Agent Builder
表: 三大クラウドAI基盤の比較(各社公開情報より、2026年7月時点)。

選び方は「3つの質問」で決まる

質問1: 社内の土台はどこか。Microsoft 365とTeamsで仕事が回っている会社は、認証も権限管理も既にMicrosoftにある。AOAIなら、その統制の中にAIが素直に収まる。法務が「Azureなら承認済み」というケースも実務では決定打になりやすい。

質問2: モデルを乗り換えたいか。オープンモデルの台頭や値下げ合戦を見るに、「今の最強」は数ヶ月で入れ替わる。Bedrockの多社モデル方式は、この乗り換えを設定変更レベルにする保険だ。逆にGPT系に決め打ちできるならAOAIの深い統合が勝る。

質問3: AIに食わせるデータはどこにあるか。BigQueryに分析基盤がある会社なら、Vertex AIはデータからAIまでが地続きになる。長大な文脈を扱うGeminiの強みも、大量の社内文書を持つ企業ほど効く。


2026年の本当の争点は「エージェント」

3社の資料を読み比べると、いま力が入っているのはチャットではなくエージェント基盤だと分かる。社内APIやデータベースに接続して仕事を代行するAIを、どのクラウドの上で動かすか——Bedrock Agents、Vertex AI Agent Builder、Azure AI Agent Serviceは、その陣取り合戦の駒だ。

つまりこの選択は「チャットボットをどこに置くか」ではなく、「将来の自動化された業務がどのクラウドに住むか」の選択になりつつある。エージェントの運用コストが本格的に問われる前に、退路(マルチクラウド設計)を残しておくのが、2026年時点での筆者の推しだ。

迷ったときの雑な、しかし実用的な答え

最後に、身も蓋もない早見表を。「うちはOffice365の会社」→AOAI。「うちはAWSの会社」→Bedrock。「うちはデータの会社」→Vertex AI。クラウドAI基盤は、結局いちばん引っ越しコストが低い場所が正解になる。モデルの賢さは、どの道どこでも借りられる時代なのだから。


出典: CloudOptimo「An In-Depth Analysis」 / DEV Community「2026 Enterprise Comparison」 / StackSpend。仕様は2026年7月12日時点。

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